三宅先生が漢な件

ウェークアップ!ぷらす 日本テレビ 2007/09/01 08:00〜
NEWS 見逃しません!「なぜ!再び」
悲劇再び…病院たらい回しで流産

[虎谷温子読売テレビアナウンサー]
去年分娩中に意識不明となった女性が、病院をたらい回しにされ死亡した奈良県で、またもや妊娠7カ月の女性が、搬送中に死産するという事態が起きてしまいました。

[[VTR]]
「妊娠中と思われる女性が下腹部の痛みを訴えている」

[ナレーション[虎谷温子読売テレビアナウンサー]]
奈良県橿原市の消防に通報が入ったのは、8月29日の午前2時40分ごろでした。
報告を受けた消防本部は、救急医療情報システムで病院を探しましたが、県内で受け入れに応じる病院はありませんでした。消防は電話で直接各病院に受け入れを要請。ところが奈良県立医大病院ほか、大阪府内の病院、合わせて9つの病院が受け入れを拒否。大阪府高槻市にある病院が受け入れに応じましたが、搬送する途中救急車は事故にあいました。

[事故現場からのレポート[宮前明雄・読売テレビ]]
女性を乗せた救急車は、サイレンを鳴らしながら黄色から赤に変わりかけていたこの交差点に侵入し、こちらで車に接触されます。

[ナレーション[虎谷温子読売テレビアナウンサー]]
さらにこの事故直前、女性は破水しており、要請に応じていた高槻市の病院も、容体が変わったことで受け入れを一時撤回しました。通報から3時間、結局高槻市の病院は再度受け入れに応じましたが、病院到着後に胎児の死亡が確認されました。

3回もの要請を拒否していた奈良県立医大病院は、ベットに空きはあったものの、医師が診察中であったため、後にして欲しいと話したと言います。

奈良県では去年、大淀町の病院で、分娩中に脳内出血で意識不明となった女性が、19もの病院をたらい回しにされ、6時間後に死亡しました。

【亡くなった美香さんの夫のコメント】
ちゃんと対策していれば、昨日のようなことは絶対起らんかったと思うんで…。
結局こう、同じことが起こってしまうと、美香の命も何やったんやろうって…。

[ナレーション[虎谷温子読売テレビアナウンサー]]
またもや起きた悲劇。1年前の教訓は、なぜ活かされなかったのでしょうか。

【記者会見でのコメント[奈良県健康安全局 米田雅博次長]】
ちょっと今回はかかりつけのお医者さんがおられなかったというお話もございまして…。
消防隊の方は一般の県の医療情報システムの方で受け入れ先の医療機関を探していたと。

[ナレーション[虎谷温子読売テレビアナウンサー]]
周産期医療ネットワークは、かかりつけ医の要請で期間病院が受け入れ先を探すというシステム。かかりつけ医のいなかった今回のケースは想定外だったというのです。
受け入れを拒否した大阪府の病院も、周産期医療ネットワークを通して搬送の要請があれば、妊婦を受け入れていた可能性があったと言います。

[大阪府立母子保健総合センター 末原則幸産科部長のコメント]
病院の状況としては、受け入れる可能性は十分あります。そのためには、例えば妊娠の週数であるとか、出血の程度であるとかその辺を正確に伝えていただく必要があるかと思います。
それを救命救急士の方が判断するのは非常に難しいと思います。

[ナレーション[虎谷温子読売テレビアナウンサー]]
制度上の不備としか思えない今回の事態。新しく就任した舛添厚生労働大臣はこう話します。

[コメント[舛添要一厚労相]]
今回はシステマティックな対応ができなかった。できるようなシステムを今構築して、早急に整備したいと思っています。これは荒井知事ともきっちり協議をして、指導すべきことがあれば厚生労働省としてやっていきたいと思います。

スタジオ
[虎谷温子読売テレビアナウンサー]
深刻な産科医不足が叫ばれる中、またもや制度上の不備が浮き彫りとなった今回の事態。一刻も早く安心して出産ができるような環境を作っていただきたいと思います。

[辛坊治郎アナ]
実は今回これが大きなニュースになったのは、救急車が交通事故を起こしたことと、去年奈良で同じようなことがあったからであって、実はこの1時間2時間妊婦が受け入れ先が決まらないっていうのは、岩田さん、日常的に…

【スタジオコメント[読売テレビ解説委員・岩田公雄]】
全国的にもね、調査してみましたけど多いんですよね。なかなかその2,30分で行くということがないというのが。

[辛坊治郎アナ]
このあたりの現状、三宅さんはどうお考えですか。

【スタジオコメント[政治評論家・三宅久之]】
いや私はね、大変これ、そういう、奈良県の場合はね、我々も全国的にそういう救急医療の体制がよくないとかってことは知ってるし、大変これ、お子さんが亡くなったということは気の毒だと思いますけれどもですよ、なんで38歳になった人がですね、これは初めての妊娠なんですか? それでなぜかかりつけの医者がいないのか。それはもう妊娠して2,3か月経てばですね、通常はちゃんとお医者さんに行ってもらって母子手帳をもらうとかね、それから妊娠中の健康管理など指導を受けるってのは常識でしょ。なぜそれがされなかったのか。それは大変お気の毒ではあるけれど、そういう初歩的な疑問が新聞報道なんか見てもちっとも書かれて無いもんだから。私はそれが非常に残念ですね。

CM

[辛抱アナ]
先ほどの妊婦さんがたらい回しになったあのケースなんですが、前原さんはどうお考えですか。

民主党副代表・前原誠司さんのスタジオコメント
小泉構造改革の一つに医療制度改革というのがありまして、その目玉はですね、こういった問題に対応するのではなくて、医療費削減、3.16というマイナス診療報酬改定だったんですね。そういうこともあって、今医療現場っていうのは大変もう人手不足。医師、看護師の人手不足が非常に多くて、パニック状態ですよ。それと同時に、福島県いわき市で非常に珍しい例、胎盤癒着という例でそれを執刀した医師が出血を起こして、大量出血で亡くなって逮捕されて起訴されたと。こういうケースがあって医者が怖くてなかなかできないと。さまざまなセーフティネットと、後はやはり医療制度、環境を整えるということが大事だと思います。

CM